三笘薫、スペイン戦で無念のベンチ外。東京オリンピックでは「最後のピース」が合わなかった。

東京オリンピック準決勝 U-24日本0-1U-24スペイン/8月3日/埼玉スタジアム2002

久保建英、堂安律とともに、今大会の主役として期待されていたMFは、スタンドから敗北のホイッスルを聞いた。

スペインとの大一番に臨む18人のメンバーの中に、三笘薫の名前はなかったのだ。たとえコンディションに問題があったとしても、本人は悔しかったに違いない。

大卒1年目の昨シーズン、川崎フロンターレの2冠達成の原動力となったドリブラーは、瞬く間にスターダムにのし上がった。東京オリンピックが1年延期されていなければ選ばれなかったかもしれない男が、今大会のブレイク候補になった。

しかし、試合直前に右太ももを痛めてしまった。全ての練習に参加することができなかった。それでも、グループステージ第2戦のメキシコ戦では80分に復帰し、準々決勝のニュージーランド戦では、スコアレスで迎えた延長戦の冒頭で投入された。

準々決勝のニュージーランド戦では、スコアレスで迎えた延長戦の冒頭で投入され、ようやく見せ場ができたものの、30分間の中で印象に残ったのは、上田綺世のシュートにつながったパスだけだった。彼の持ち味であるドリブルは影を潜めていた。

この試合でのパフォーマンスを見ると、森保一監督がスペイン戦で彼をベンチから外したのは正しかったと思う。しかし、延長戦で久保と堂安が疲労の色を濃くしていたときこそ、三笘の姿を見てみたいと思った。もちろん、彼が万全の状態であればの話だが。

“22人のフルメンバーで勝たないと、金メダルは取れない “と選手たちは言っていた。

というのが、選手たちの口癖だった。そして、金メダルを獲得するための最後のピースが、この三笘薫という選手だったのである。この男の活躍なくして、勝利はあり得ないのである。

パズルの最後のピースは、うまくはまらなかった。しかし、まだ3位決定戦が残っており、Jリーグのアタッカーが本領を発揮する機会はあるのだろうか。